鳥

 丁度我が家のテッペンの空は、くっきり、雲ひとつ無く晴れ渡っていてすがすがしい。そうそう、明け方に窓を開けて寝ていると、やけに声の大きな鳥の鳴き声に起こされて呻いていたが、鳥も気持ちの良い朝を予知して、気分よく歌っていたのかもしれない。それにしても朝から奇妙だった。普通に、ピーチク鳴いていれば可愛く心地よいサエズリも、拡声器を使ってそのまま大きくしたような。物凄く肺活量の良い鳥だったのか。普通にしゃべっているつもりでも、人より大きな声になってしまう自分のようでもある。その鳥が鳴くと、カラスのような鳥たちが続いて鳴く。まるで「Shut Up! From In A Morning...」と私の声を代弁しているかのような、不満に満ちた声だった。その対話もしばらく続くと、あきらめたように聞こえなくなった。肺活量の良い鳥は、一人で歌い続けていた。朝起きて、早速リッチにすべての鳥の鳴き声を真似しながら語った。