ベルリン・ビエンナーレ

一日が終わるころ、ピザを食べながらベスト・スリーをお互いに上げた。
でも結局、ふたりとも3つには収まりきらなかった。



わたしが気になったアーティストについての覚書きを、まずは。

墓地に足を踏み入れると、まるで木が歌い出したようにコーラスを始めた(実際は、スピーカーが木にくくりつけてある音インスタレーション)。反響音までもが聞こえてくるようで、とても神秘的な作品だった。木が私達に歌いかけている、まるでココロが宿っているように。そんなイメージを具現化したのかな、彼らは何を伝えたがっているんだろう・・・と勝手に想像してたけど、チャンホンは違うように捉えていたみたい。

それから本物の『家』の中に設置された展示が目立ったけど、それ最高だし!Norbert Schwontkowskiさんという画家さんのおうちにもぐぐっと来たけど、これらのHome Installation のなかでは、特に家具の見た目をした、Sculpture 、『アートが隠れている』ような家も良かった。(もう、終ったからネタばらしになってもいいかしら・・・)「近くによってごらん」と話していたガイドさんが言ってくれるまでは気がつかなかった私たち。椅子に寄ったら、それがものすごい勢いでブルブルふるえ出した。生きてるみたいだったの、家具が。ほんとに Cute Surprise! ですよ!!お茶目で可愛かったー・・・。みんながビックリする様子を、誰か撮っててYou Tube でないかな。

あと、どうしても抑えておきたいのは、Thomas Zipp さんという人の作品。空間とPainting の扱い方に脱帽。私がやりたいことにつながる、でも全く新しいタイプのPresentation法で、目からうろこに感心。


チャンホンが好きだったのは、ほとんど私と対極で、最初の方にあったビデオ作品。あとガゴジアン・ギャラリーのトイレ・・・。理由抜きで惹かれたそうだ。After Artist Party の作品と、Tino Sehgal の ”kiss” も良かったらしい。Tino Sehgal さんに限っては、あぁこういうロマンティックなのもありなんだー・・・っと新しい発見をしたかな。場所と『ひと』の使い方が、いつも通り巧みで感心したけど、やっぱり場所がな〜!あんな濃い場所を、あんな上手に使って・・・一本とられた!!ますます洗練された印象を受けた。

弟と共通で好きだった作品もあった。特に“Burn” というfilmは、「すごいなぁ、体張ってる!」と。それから Container の中の映画館。賢い上に、そのMobility がワクワクさせる。この人の、自転車で旅をして作品を作った制作スタイルも、Mobility。共通しているから、あ〜、もう収まりきらないんだな、そこが!(この人の中で)と、なんか納得。

一体、なんだったんだろう・・・今でも気にかかっているのは、どうしてもハチニーランドに見えるスカルプチャー。チューブが建物の外に飛び出てたやつ。誰だったのかも分からない。弟が落ちてくるのを写真に撮り逃がしたけど、後からFlickr を見ていたら、結構皆さん上手に撮れてて、他のひとに感心した。


まったく美術には関係がない弟がとても楽しんでいる様だったので、やっぱり art は global language だなぁ、と感心した。それは多分、Containporary Art に全くなじみがない父や母、いとこやおばちゃん、おじちゃん、はてはハンメたちの心へも・・・届く可能性があることを再確認した。

このビエンナーレ (art experience という動機)がなければ、この都市は随分違う場所に見えただろう。今の私には、ベルリンがロンドンよりもHip で Exciting なところに思えるくらい・・・。また行きたい、もう住んでしまいたい!