曇り

土曜日、ないないと思っていた児童書が、ハックニー図書館にて見つかる。早速借りてきて先週末は、一日読書。読んだ本はダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの『クレストマンシー・シリーズ』第一作目で、筆者は『ハウルの動く城』の原作を書いた方。

この本は、1977年に出版されているのだが。読めば読むほど、この人の作品はハリーポッターと類似する点が多すぎる。今思えば、ハリー・ポッターの作者は、この人からインスピレーションを得て書かれたのかな、と思う。というかハリーポッターは、この人の作品の中のエレメントをうまく並べ変えて、付け加えたという感じがしてならない。それとも、魔法使いもの、となると、やはり似たり寄ったりになるのかな。面白ければいいので、そんなことはどうでも良いこと。でも、こんな似ている本があるにも関わらず、ハリーポッターがイギリスで一番人気のある児童書ってどういうことだろう、と不思議に思う。ハリーポッターが児童書の人気を一人占めってどういうことだろう、と思う。この国には、たくさんの有名な名作がある。たとえば「不思議の国のアリス」や映画でおなじみの「チャーリーのチョコレート工場」、「くまのぷーさん」、「ピーター・ラビット」、、、童話の歴史をあげても、どれも個性的なお話ばかりなのに、こうも同じ時代に類似する作品がある。やっぱりハリーポッターの作者は、ずるいな・・・と思ってしまう。

ダイアナさんの作品は、シンプルな中にも、もっとQUEERな感じがして、これまた変わった雰囲気のする作品を書かれる方だと、わたしは思う。ハリーポッターは、細かいところまで描写しているので、魔法使いの生活感すら伝わってくるが、このひとの作品は、むしろそういったことは目的から外されている。不思議な書き方をするひと。ハリーポッターを読み終わって、なかなか次が出ない・・・、読むものがない、と手持ち無沙汰な方は、ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんの本を試されてはどうか、と思う。

久しぶりの児童書で頭をリフレッシュ。今までで最短9時間で読みきったのも嬉しい。今日は、リサーチのために環境に関する本を日本語で読んでいて、これまた面白い(レスター・ブラウン著 『エコ・エコノミー』)。わたしには、とても考えつかない広範囲の視野は、やっぱりこういう方の本を読んで、学ばせていただくしかないわ。こういう人は、本当に貴重だわ。文字が読めるって、人の考え方を学ばせてもらえるって本当にありがたいことだわ。とても良い本だと思います。


  • Diana Wynne Jones
    The World of Chrestomanci (Chrestomanci Series)
    CHARMED LIFE
  • レスター・ブラウン (Lester R. Brown)
    『エコ・エコノミー』 (Eco-Economy: Building an Economy for the Earth)
    監訳 福岡克也
    訳 北濃 秋子
    発行者 山本昌
    発行所 社会法人 家の光協会
    製作 ワールドウォッチジャパン