本音

最近、『The Others』で検索してきてくださる方が多いようで、実はちょっとビビッテマス。毎日しばらく恐がってたけど、昨日勇気を出して、どんなもんかとググってみた。そしたら、あったあった。ざくざくあった。結構日本でも露出してるようですね。だけど・・・「みんな本当に自分の目で書いてんのか?!」と。私は複雑な気持ちに陥りました。あんた、かっこよく書きすぎ!うそ八百。日本のライターさんたちは上手く書きすぎるんだな。

読んでて我慢の限界に到達。ディ・アザーズも今までは試用期間中(アラン・マギーに試されていた)だったようで、でも賞もとったし、テレビにもちょこちょこ出てるし。そろそろ良さそうだから、今までちょっと猫かぶってたけど、今日は私にとって本当のアザーズを書くことにする。なるべく友達とかじゃなくて、普通に一般人としての視線でね。

関係

というか、まずはディ・アザーズって何か。ディ・アザーズは、リッチの友人がシンガー担当なので、私たちカップルが前から応援してたバンド。アランマギーさんにプロデュースされて以来、最近名が売れるようになってきた。良かった、良かった。

という訳で、私はアザーズファンの一員ではないです。生まれてこのかた、二十数年、一度だって誰かのファンになった覚えなし。ファンになる感覚とか、さっぱり良く分からない。まぁ、友人としてのファンね。家族や親戚の一員が頑張ってたら、応援してる感じの。アザーズについて書いているのも、ちゃんとカテゴリーまであるのも、ドムがリッチの親友で、昔から友達づきあいで見守ってきたバンドだからだけです。ドムの親友はもちろん沢山居るだろうけど、リッチはドムが大昔結婚したときに Best man *1もしたし、昔から弟のように面倒を見てきた人なの。その人をただの『大学時代の友人』だってドムが説明していたのなら、やつを張り倒す。

私たちはね、昔、ひとが誰も来なかったときにサクラとして、恥ずかしいのに踊らされてた友人たちの一人なんです。その上リッチはディ・アザーズをドムと一緒に始めた人なんです。リッチが辞めてからも、ドムが「リッチが来ないと上手く行かないから」って、有名になるずっと前からアザーズが一大事なとき、例えばレーベルの人が来る日や、ライブハウスのマネージャーが見に来るとき、毎回必ず一緒にいて、まるでプロミスリングのような役目をしていた人なんです。だからアザーズについて語ることは幾らでもある。

UNIQUE

あのね、ディ・アザーズはかっこいいバンドじゃないから!
今まであった、いわゆるカッコイイ、ロックバンドとは程遠いでしょ。
じゃ、何かっていうと変わったバンドなんですよ。だから新しいの。

だって、写真見てごらんよ。ドムは『Keep It Real』とか胡散臭いこと言ってるし、髪の毛の生えてこない頭のぽっちゃりさんがギター、アダムス・ファミリーみたいでちっとも舞台では動かないベースが、緊張するとときどきペコペコ間違えながら弾いている。もう三十台のおじさんたちが頑張ってるバンドなんですよ!あなた、本人達見て、普通にカッコイイと思ったとしたら、そのビジュアルセンスちょっと心配よ。幾ら色眼鏡を三重、四重したってかっこいいバンドとは言えませんでしょ。

ゲリラ・ライブって言いますけど。あんなのは、原宿にホコ天があった時代の、ちょっと人気の出たバンド程度しか人集まってませんから。やってることは、あの人たちとなんら変わりませんから。実は、ちょっと下手ですから。

最初マギーに気に入ってもらおうと思って、頑張ってた一昨年の暮れ、去年の始めくらいが一番コンスタントに良い演奏をしてた。

でもね、アザーズは本番に弱いんです。良いときと悪いときの差が激しい。つねにグッド・クオリティーではありません。その上、今は、舞台に上る若者達が邪魔で何も見えない。ファンがついてきた最初のころ、全員乗りあがっちゃって、バンドメンバー全部隠れちゃって、ドムさえ見えない、歌えてない。メインはファンじゃないっつーの。ありえないでしょ。本当に聞きにいってる人には堪りません。だから一度行って、良いのが見れることは、相当に運よくないと無い。プロなのにアマ。そこも、これまた変ってるんです。

昔っから奇跡的に時たま、鳥肌の立つような演奏をするときがあったけど、だからその奇跡を待つ気持ちで、行き続ける必要があるバンドなんです!

矛盾

アザーズのファンは、どこか怖い、と。どこか、俺達の輪に入ってくるなと言う雰囲気がむんむんしているらしい。今、ファンの間でも昔派・新派が仲たがいしてるらしいですが。でも・・・、どうせ似たり寄ったりだから!心配するこたないんです。どうせリバティーンズでは乗り遅れた人が、アザーズに降りてきた感じのファンばっかりですから。恐がるこたない。みんなまた輪から出されるんじゃないかって必死なだけなの。もう、空しい戦いをしているだけなんです。

ファンが付いてきたとき、最初は、あぁもうサクラをしなくてもいいんだ・・・と喜んでたけど、最近ファンのマナーの悪さに、ほとほと愛想ついた。パンクだ、ロックだ言ってますけど、何か勘違いしてるね。あれは名物になるというより、悪印象になって常識のあるファンがつきにくくしてるね。どうなんですかね。まぁ、しょうがないね。日本までは付いてこないでしょう。本当にワーキング・クラスのお子さんたちなら。

そういえば最初シングル出したとき(リッチがプロモーションビデオを作ったやつ)、題名は『貧しい者たちのための歌』っていうのがあったんですけどね。ワーキング・クラス層のファンに受けている・・・と紹介されてますが。これは情報操作です。

あのね、ファンにはライブに来ると必ずブラック・キャブ*2を慣れた手つきで止めて、ご帰宅されてるようなお子さんたちが沢山居るんです。

親ごさんに大切に養われてる、そのお金で遊びに来てるんです。みんな貧しいどころか、そこそこお金持ちなの!金持ちのおぼっちゃん、おじょうちゃんたちが火遊びしに来てるだけなんです!

弱さ

ドムは確かに、悲惨なくらい貧しい過去があるようですが、貧しさを良く口にするのも、これまたマギーさん関連のオアシスと同じビジネス戦略です。だいたい他のメンバーに金持ちの息子居るから。これは、笑うところですよ。このバンドは、叩かなきゃ始まらないバンドなんです。ほら、ドムだってキープ・イット・リアルって言ってるでしょ。あの人はマゾなんですよ。根っからのいじられキャラなの。

親しめば親しむほど叩きがいがある。カッコイイとか、言ってちゃ駄目よ。だってどう考えても、普通じゃないもの。

マギー効果?それともみなさん、書かされてるんですねアランマギーに。私は、申し訳ないけど音楽は全然詳しくない。『あのメロディー・ラインが・・・』なんて会話したことも考えたことも無い!音楽雑誌も、読んでて何に意味があるのか分からない!

でもね、だからこそディ・アザーズが面白いって思うのよ。
なんていうか、駄目なところが。駄目なのにそれでもやってる人間くささが、仕様がねぇナァって親しみやすいバンドなんですよ。メロディーや曲以上に沢山みるところがあるんです。そこがマギーも惹きつけられてるのよ、多分。

だから、あんたそんな短い言葉で書いてもらっちゃ困るんです。読者が勘違いするでしょ。気をつけないと人は勘違いして、そのまま信じきっちゃうから。メディアに書いてあるのはヤツラのビジネス戦略そのまま。居心地悪すぎ。それで、居心地悪い思いさせちゃ、だれも興味持たないよ。

纏まらないけど、あー、もう色々考えてたこと書いたからすっきりした。ん?でも書きたかったことは、この視線の上で何が面白いか、ってところなんだよな。今日は、まずインターネットで我慢なら無くなった偽りを斬る段階。この上で、アザーズの楽しみ方は次回に続けよう。日本で、どういってるか分からんけど、昔から知ってるものには「全然わかってないよ」、と思う今日この頃でした。

*1:花婿の付き添い人

*2:ロンドン名物タクシー。料金高すぎで私は乗れません。