エッセイ(論文)のリサーチで、面白い本を図書館にて発見しました。『Earth Limited − 50 Simple things your business can do to save the planet』という本。日本語で訳すと『地球は限られている − あなたのビジネスが出来る 地球を救う50のかんたんな方法』かな。まだ日本語訳は出てないようですが、同じ著者が書いた家庭版の方は出てるみたい(地球を救うかんたんな50の方法)。でも、この本は、『ビジネス』だから特に面白いんだよな。


まだ邦訳が出てないようなので、ここで私がいくつか面白いと思ったことを書いてみます。まぁ、まず出だしにはやっぱり「マグ・ショット」と言う題で、紙コップやプラスティック・カップを使わずにマイ・マグカップを使おう、と言う内容。イギリス人労働者は、年間に平均500個程度のコップを使い捨てているそうです。500って!そうだ、私も学校の食堂ではついつい紙コップ使ってるナァ、と思って。学生も500いくかな?

今もスターバックスでは、マイカップで飲めるんですかね。あれは、何のマグカップでも良いわけじゃなくて、要はスタバのカップを買え!ってことだから、エコを利用した商業的な意図が気に食わないけど。最初はすごいモダンなアイデアだなぁと思って感心したけど、消費者にとってはリーズナブルではないし、スタバのカップじゃなきゃ恥ずかしいところが凄い不自然で、だから自分のなかでは納得できないね。もっと大々的に、みんなが個人のマグカップを使って飲めることに、してくれたらいいのに。



この本の中で他にも2つ、興味深い内容があった。一つは「職場に植物を置こう」と、もう一つは「グリーン・ギフトをプレゼントしよう」というもの。

「植物を置こう」というところでは、インテリアの目的だけではなく、空気を浄化するという視点からの話しが面白い。特に実家の会社では、タバコの匂いがすごくて大変だって、親がもらしてたし。リッチの会社も、パソコンやテレビの機材が多い上に、窓が少なくエアコンも無くて、いつも空気が悪いって困ってる。

この本の良いところは、「実際の現状や実例」と「私たちがかんたんに出来ること」。それから実際に有名な会社の「成功例」などを、とても読みやすく書いてあること。ここで例をとると、

A Growing Concern
NASAが行った研究によると、植物は24時間以内で、最高87%まで室内に在る有毒な空気を浄化することが出来る。新規に建てられたオフィスでは、3分の1近くが室内の空気に問題があると予想されている。コピー機や、カーペットでさえ、どんなものでも危険なガスを排出する可能性がある。1987年に行われた調査では、80%の会社で勤めるビジネスマンが、だるさや鼻づまり、のどの渇き、頭痛、目のかゆみ、呼吸困難などの症状をおぼえていることが分かった。これらはシック・ビルディング・シンドローム(SBS)と呼ばれ、感染している建物を離れると、すぐに症状が消える傾向がある。簡単にこの問題をなくすには、まずオフィスに植物を置き、空気の質を向上させることにある。などなど

簡単に出来ること

  • 空気を浄化する植物を職場に置いてみよう。床でもよし。少なくとも30〓に、1m20〜40〓程度の植物を置くことが推奨されている。
  • 特に効果的な植物は、Philodendrons, parlour palms, Chinese fern, English ivy, peace lily, mother-in-law's tongue −これらの植物は、蛍光灯の下でも窓のそばでも育つことが出来る。もし光が良く入る職場であれば、Chrysanthemums, azaleas などの花をつける植物も更に効果的である。

philodendrons Parlour palms Chinese fern
English ivy peace lily mother-in-law's tongue

成功例

  • スコットランドに在るCompaq・コンピュータ製造工場では、比較的大きな木や植物を設備の至るところに設置。これらの植物が、より良い空気の質を作り出し、またパーティションで区切るよりも音を防ぐのに良いことが分かった。広報部のセシリア・フリエルさんは「植物のおかげで、製造所の工場的な雰囲気を取り除き、働く人へ心地よく明るい環境を提供することが出来ました。」とコメントしている。
  • ある保険会社では、空気が悪いというスタッフによる沢山のクレームを受けて、1990年に空気を清浄する植物を配置した。現在、室内の空気は喜こばれるほどに改善し、苦情もなくなったという。

あなたの会社のためには

  • 室内の悪質な空気は、沢山の損益を産みだすことにつながっている。イギリス雇用省の調査によると、1992年のたった3ヶ月の期間中に、350万人分の仕事時間が、気持ち悪さや病気のせいで奪われていることが分かった。
  • 植物は、空気を清浄することだけでなく、より心地良い環境作りや音の遮断、湿気の調整などに有効である。風紀の改善・責任感の向上・生産力アップなどが実際の例で挙げられている。

などなど

その後に、実際に使えるお店や、参考にすると良い団体などの情報が続きます。

忙しかったり、利益を出すことばかりに気が回って、家庭よりも沢山のひとが参加できる有効な場所であるにも関わらず、なかなかエコが話題にならない職場。多くの人が、家で過ごすよりも大半の時間を過ごす場であり、つまりそれだけゴミが出る場所だと思うんだよね。そこ見過ごしてていいのか、ってつっ込もう。それに小さなことをするだけで、社会に貢献する会社になる。

お〜・・・長い。それでは明日に「グリーン・プロダクトをプレゼントする」という話しを書こう。それでは〜・・・。