1.ウィンクワース(Winkworth)、ブリックレーン

 写真を撮りに行った土曜日は、デザイン・ミュージアムに行きました。その帰りにブリック・レーンという近年人気のエリアに寄って、いくつかの不動産屋をチェック。まずは「ウィンクワース」という不動産屋を紹介します。

お店の看板は、布。



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 ロンドンの不動産屋も、数人で経営している小さなお店が、やっぱり主流のようです。だからお店も、結構小さなスペースで事足りる。みんなずいぶん賢く、狭いスペースを有効利用して魅せています。
 このお店は、縦長のスペースを使って、すべての机が正面に向かって配置されています。お客さんが入ってきたら、座りながらも、皆すぐ顔を上げて、迎えることのできる状態。まずは、入ってすぐの写真。フロント・デスクがあり、両脇には絵が飾ってあります。お客さんが待つための、籐の椅子が窓際に二つ。



入ってすぐ *

椅子もシンプル *

絵は両脇に *



 以前、ブリックレーンの住まいを借りたときにお世話になったのがこのお店。そのときは、この一枚一枚の絵に値札が付いてありました。どうやら、この絵は売り物でもあるようです。この地域は、若いアーティストの作品を売ってくれるアートショップがよくあり、この不動産屋さんも、壁という場所を提供しているのかもしれません。こちらでは良くあることで、特にお洒落なカフェやレストランは、常に作品を募り、自分たちのデコレーションも兼ねて作品を飾っています。アーティストだって作品が売れれば嬉しいし、ギャラリーだと敷居が高いけれど、カフェなど人が集まるところに展示すれば、色んな人に見てもらえる。美術学生が多い、ロンドンならではかも知れません。

 奥まで見渡した写真は、こんな感じです。



机の配置 *

奥の写真 *



 ロンドンの不動産屋さんは、不思議と、物が見当たらないのです。日本だと書類や図面がわんさかあるのに、ロンドンはすべてコンピューターで管理している様子でした。
 やっぱり、住まいやオフィスという「スペース」(場所)は、インスピレーションで満たされて欲しいもの。不動産屋さん自体が、そういった場所であることが、「スペース」のプロであることを証明しているかの様でした。

 インテリアに関連して、付け足しておきたいことがあります。一緒に回ってくれたリッチは、待つ場所に大きな地図が飾ってあるお店を、いたく気に入っておりました。待っている間や、場所に向かう前に、ここに行きますと確認できること。歩いて回れるローカルな物件を主に扱っているお店だと、これは便利でしょうね。


地図のある店 *


 次のページ(次の日)では、色んな不動産屋さんを紹介します。