チェルシー大学

BA 1st year Fine Art Painting Degree Show

 今年も「ディグリー・ショー(Degree Show)」*1の季節が始まった。次々と訪れるエキシビションのオープニングと、情報の無さに、去年は鬱陶しくなり全くどこにも行かなかったが、今年は友人の分だけでも、クリアしていきたいものだ。もちろん友人の分だけとは言わず、どこの大学が熱いか、探って行きたい。

 今回は、来年私が通う「チェルシー カレッジ オブ アート アンド デザイン(Chelsea College of Art & Design)」ペインティング1年生のエキシビションに行ってきた。友人のシャオハン(台湾人の女の子)が、キュレイター(Curator)を勤めたと言うので、ますます期待がかかる。

 行ってみるとビックリするくらい少ない人数だ。これなら来年は天国だ、と思って聞いてみると、今回のエキシビションは半分に分けられたと言う。それでは、私はもう既に、半分を見逃したことになるので残念。その上、スカルプチャー(Sculpture)や、映像なんかもあるから、大学は混み混みだ。うーん、、、どうやら今回は、随分アブストラクトな絵ばかりだった。でも、シャオハンの作品はとってもかわいかった。透明のセロファンにライフ・ペインティングをして、その絵が点在しているのだけれど、とっても味のある体を沢山描いていた。絵って味でますよね。シンプルで素直で、人の良いところ、かわいいところを見つめている絵だった。

 リッチも見に来てくれて、彼は、階段の絵が好きだって言っていたな。わたしだと、ふっと見過ごして歩いていってしまうような、うーん・・昔ながらのテクニックを使った、ゴッホのような(リッチが言うには、おばさんが描いているような)絵なんだけど、それがよく見ていると、「狂気」なんですよ。階段なんだけど、モンスターみたい。

 一緒に行ったヒロミチャンには、面白い話を一杯聞きました。キャンバーウェル(Camberwell College Of Arts)のヒロミチャン。今年は、彼女のエキシビションは残念だけれどありません。今は、3年生の Degree Show のお手伝いをしているのだそう。かなり個性的な人揃いなんですって。見た目がドラッグクイーンで、金と銀でキメて毎日大学にやってくるカップルとか。これは是非見に行かないと行けません。それでは。

*1:こちらの美大では、毎年、1年の終わりに作品を発表するエキシビション(展示会)が学年ごとに行われる。特に、最終学年(主に3年生)のエキシビジョンは、気合が入っていて見応えがある。自分が思うには、こちらの美大では、日本である就職活動より、最後の年はこのエキシビジョンに全精力を注いでいるところに、大きな違いがあるような気がする。ただ、自分は日本の大学事情について全く知らないので、もしかすると、日本の美大もこうなのかもしれない。